ベンチャー法務の部屋

セミナー「ベンチャー企業における弁護士活用の実際と課題」のレポート

去る9月14日、大阪弁護士会が主催し、大阪イノベーションハブ(大阪市)が共催するイベントに登壇しました。

 

テーマは、「ベンチャー企業における弁護士活用の実際と課題」です。

 

私(森理俊)は、弁護士会側で企画・運営をして、当日は、司会を務めさせて頂きました。

 

登壇者は、
アレン・マイナーさん
(サンブリッジ グループCEO 株式会社サンブリッジ グローバルベンチャーズ代表取締役社長兼会長)
吉川正晃さん
(大阪市経済戦略局 専務理事)
牧野成将さん
株式会社Darma Tech Labs 代表取締役、共同創立者)
のお三方でした。

 

当日の詳しいレポートは、Global Venture Habitat のイベントレポートが大変詳しいので、ぜひ、ご参照下さい。

 

このセミナーには、多くの若手を中心とした弁護士が参加して下さり、登壇者間でも、かなり活発に議論が交わされ、非常に楽しく、有意義な会でした。

 

今回の司会をさせていただく中で、感じた課題の一つは、関西にいる起業家にとって、投資契約書や株主間契約書がまだまだ見慣れないものであり、VCから出てきた投資契約書や種類株式の要項の理解や弁護士のレビューに、相当コストと時間を費やしている可能性があるという現実です。シードやアーリーの段階では、できればVCも投資家も、かなり定型的な範囲で、双方にとって、効率の良い交渉の進め方があるはずで、例えば、タームシートや投資契約書の雛型化・標準化や、複数のVCが投資する場合におけるリードVCがVC側全体の交渉担当者となる投資カルチャーの醸成等、課題と解決に到る仮説が、様々に議論されました。

 

特に、投資契約書・株主間契約書における、表明保証条項や強制売却権(Drag
Along Right)、みなし清算条項等は、案件毎にアレンジは必要かもしれませんが、VC毎に異なることにあまり合理性はありません。

当事務所でも、上記の課題解決の他、弁護士費用の明瞭化等に取り組んで参りたいと思います。

また、このブログでも、投資契約書の個別の条項について、解説、研究結果や情報の共有などを進めて参りたいと思います。

執筆者
S&W国際法律事務所

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