ベンチャー法務の部屋

日本ベンチャー・キャピタル協会が国際会議

9月11日付けの日本経済新聞に、「日本VC協会が国際会議」という記事がありました。

日本ベンチャーキャピタル(VC)協会は11月、アジアのVC関連団体などを集めた国際会議を開く。アジア域内で国境を越えた投資が増えているため、各国のVC業界の情報を集約する組織の設立を検討する。投資マネーを日本国内に呼び込むのが狙いだ。(中略)
韓国や香港、シンガポールのVC関連団体の代表らが出席する。欧州ベンチャーキャピタル協会も参加し、これまでの取り組みを説明する。(引用終わり)

日本では、ベンチャーキャピタルに関連する数字や資料が集まりづらいことがありましたが、この動きはとても良い動きだと思います。ベンチャー業界全体の統計にもつながる可能性があります。そして、なにより、ベンチャー企業に投資家が投資をするという動きに、国境は関係ありません。投資家が海外投資家のケース、ベンチャー企業が海外のケースのいずれも増えてきたように思いますが、さらに加速するでしょう。

先日、日本のmygengoというベンチャー企業がシード・ラウンドで、$750,000 (約6300万円)という金額を、Dave McClure等の著名エンジェル投資家から資金調達したという記事がありました。

myGengo、国内外のエンジェル投資家ら10者から総額約5,000万円を調達

Transalation startup myGengo raises $750,000

この会社は、代表も親会社も米国人ですので、シリコンバレー式の言語の壁やシード・ラウンドのファイナンスに慣れておられると推察できますが、このようなケースが日本のスタートアップに増えてくることが、経済の活性化につながると思います。ビジネスに、国境はありません。シンガポールの投資家をLPに持つ日本のVCが、ベトナムのスタートアップに投資して、それが香港市場でIPOする、等というケースが起きるのも、そう遠くない日の出来事かもしれません。

執筆者
S&W国際法律事務所

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