起業と成長しやすい場所であり続ける サンノゼ市の挑戦
2011.02.23
10年前であっても、今であっても、シリコンバレーが起業と成長しやすい場所であることに異議を唱える方はあまりいないのではないかと思います。
2月22日に日本経済新聞から配信された「米サンノゼ市長「起業と成長しやすい場所であり続ける」「三度目の奇跡」インタビュー チャック・リード氏 」という記事では、シリコンバレーの中心都市であるサンノゼ市の市長がインフラ整備のために、どのような努力を行っているかが記述されています。
特に、印象に残った内容は、税制面での優遇策の余地はあまりない代わり、「行政が迅速に動くように努めている」という方針を示し、そのために「本社移転の手続きや、拠点拡大などの要望に他の自治体に比べ素早く応じる」という行政インフラの重視を心がけておられる点でした。さらに、「シリコンバレーでは、自治体もベンチャー企業と同じスピードで考えて行動することが大事。」ということで、スピードを重視している点も印象的でした。
政府や地方自治体がベンチャー支援となると、すぐに金銭面でのサポートが念頭に来ることが少なくありませんが、貸付の優遇措置等は、本当にベンチャー支援に資するか疑問の面がないわけではなく、逆に、このような行政インフラがスピード感をもって、使い勝手のよいものに変化するというのは、ベンチャー企業にとってありがたいのではないかと感じます。
日本では、法務局的な手続きは、全国一律ですので、なかなか地域間競争が起きにくいという状況にあるのは確かですが、その中でも、行政ができることについて、参考になるのではないかと考えさせられた記事でした。