2010年を振り返る
今年のベンチャー業界では、プラットフォーム化の加速、モバイルへの移行(iPhone, Androidの台頭)、ボーダーレスなM&Aの増加等が傾向としてあったように思います。
私のエントリーでは、「2010年夏のベンチャー業界の気になる動き(その1)」や「2010年夏のベンチャー業界の気になる動き(その2)」で、ボーダーレスなM&Aや海外IPOの話を取り上げました。
さて、今年は、私がこのブログ「ベンチャー法務の部屋」を始めた年でもあります。9月から始めて、たった4ヶ月の間ではありましたが、御蔭さまで多くの読者にお読みいただくことができました。読者の皆様、ありがとうございました。今年、アップさせていただいたエントリーの中で、アクセスが多かった記事のベスト3は、以下のとおりです。
1位「営業は利益を、開発は売上を」
2位「ベンチャー企業のCFOとは」
3位「社長が一番エラいという観念」
私の専門領域である法律関係のエントリーもいくつかアップしました。主なものをピックアップしましたので、ご興味のある方はどうぞ。
1 ファイナンス
「ベンチャー企業が種類株式を発行する場合」
「ベンチャー企業の資金調達とアーンアウト条項」
「ベンチャー企業のファイナンス方法の選択」
「投資契約書の株式買取請求権(1) 」
「投資契約書の株式買取請求権(2) 」
「新株予約権と税制適格」
「ベンチャー企業のモチベーション2.0 ストック・オプションの話(1)」
「ベンチャー企業のモチベーション2.0 ストック・オプションの話(2) 」
2 契約
「契約書は作成した方がよいか 契約書と信用の関係」
「中小企業・ベンチャー企業とウィーン売買条約」
「サイト構築業務における見積書と請負代金の確定についての裁判例」
「中国企業とライセンス契約を結ぶときの留意点」
「企業の法務部門の役割(1) 」
「企業の法務部門の役割(2)」
「解除条項について考える(1) ~意外と取扱いが難しい~」
「解除条項について考える(2) ~事業譲渡契約の解除・表明保証条項と解除権~」
3 取締役・CFO・ガバナンス
「ベンチャー企業のCFOとは」
「ベンチャー企業におけるベンチャー・キャピタルから派遣される社外取締役の役割」
「経営判断原則に関する最高裁判決について」
「名目的取締役が約した保証債務の履行請求と権利濫用」
「VCからの役員派遣とコンプライアンス」
4 バイアウト・Exit
「大企業によるベンチャー企業の買収」
「会社の未来は4つしかない」
5 会社法改正
「会社法改正の動向と株価算定事件についてのメモ」
ところで、最近、読んだ本に、『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』という本があります。
この本は、事業の目的は顧客に良い価値を提供することである、そして、その組織作りをするための過程には多くの苦労と楽しさがある、という本を実例を通じて教えてくれます。私も完全に読み込んだわけではありませんが、正月期間に読む1冊にするつもりです。貴方が、起業を考えていたり、ビジネスに関心があったり、事業をサポートする立場にあったりするのであれば、この本から得られることは少なくないのではないかと思います。
それでは皆さん、良いお年を!